だから何ですか?Ⅱ【Memory】
どこまで人をおちょくるのか。
いや、そもそも亜豆もだ。
早退までして何故こいつに会いに行くことを選択した?
「っざけんな・・・」
またかよ。
また、これかよ。
昼間のあのやり取りは何だったんだ!?と声を張り上げ掴みかかって、泣かせてでも追及してやりたい。
そんな葛藤に悶絶し、頭を抱えながら『クソッ』と小さく感情を零す。
そんなタイミングに再び振動を伝えてきた携帯に、静かに視線を動かせば更に眉根が寄って自分の内側が焼け落ちる感覚に苛まれる。
【ね、縛ってみたくなるよね?2時間だけ待っててあげてもいいよ。見つけられる?】
そんな挑発的な、脅迫的な誘拐文書。
「あの野郎っ・・・」
ふざけんなっ!誰が触らせるかっ!
亜豆の行動に腹を立てるのは事が済んでからの話だろう。
とにかく今はこいつと亜豆がどこに居るのか特定するのが先決だ。
しかもご丁寧にゲーム感覚なのか時間指定までしてきやがった。
落ち着け、和。
考えなしに駆けだしそうである心をとりあえず冷静になれと言い宥めて深呼吸し、何をどうすれば三ケ月か亜豆に繋がれるのか必死に思案する。
ダメもとで亜豆の携帯に発信はしてみても、あざ笑うかのようにコール音が続くだけ。
出る気が無いのは分かっていたからさっさと見切りをつけ携帯をポケットへ。