だから何ですか?Ⅱ【Memory】
その写真を見て海音も目を細め自分なりに推理を働かせているようだったけれど、残念ながら俺達はホームズでもなんでもない。
「・・・・分からないな」
「俺達は探偵でもその手の犯罪者でもねぇっての。そんな少ない情報で____」
ここにいない存在に届かない不満をツラツラと吐きだしての無意味な時間。
ふざけるな。と荒ぶってはじき出していた言葉の最中に、不意に答えを通り過ぎた気がしてピタリと止まる。
犯・・・罪者?
「・・・和?・・・どうした?」
「・・・・・海音・・・」
「ん?」
「・・・・大道寺、」
「・・・・えっ?」
そうだ・・・そうだそうだ、そうだよ!
いけるんじゃないか?
「大道寺 雨月だ・・・」
「はっ?和・・・お前、何でいきなり大道寺?この話とどう繋がりがあるんだよ?」
思い出したのは息を飲むほど端麗な姿に冷たく情の無さげな緑の双眸。
記憶にある印象は黒い獰猛な獣。
突如浮上した名前にはさすがの海音も困惑に染まり、更には軽く慄いているような。
海音も養子であろうと菱塚財閥の御曹司で、菱塚も格式高い家柄だろう。
それでも大道寺は格式高い家柄の更に上流と言える家柄だろう。
むやみやたらに関わりたくないのが本音か。