だから何ですか?Ⅱ【Memory】
一応会話は成されているけれどまったく良好な関係には見えない無表情対不愉快顔の2人。
そんな2人の間に立つような状態でバーカウンターに並んで身を置いている俺がいて、何とも言えない空気感に変に緊張すら覚えながら事の流れを見守っていたのに。
ここにきて、まったく話の流れとは関係ない要求をぶっ込み始めた亜豆には勢いよく首を捻ってしまって少し痛いくらいだ。
えっ?どう見ても高いワインを奢れと要求できる関係に見えないんだけど・・・俺の気のせい?
そう思って、言われた相手はどうなのだと、雨月と呼ばれていた男を振り返れば。
・・・・・めっちゃ怪訝。
むしろ蔑み?『はぁぁ?』って心の声まで聞こえそうなんだけど?
亜豆に変わって自分が『すみません』と言いたくなるような気迫の沈黙に、問題発言した亜豆ときたらまったく動じずにテイスティングのワインを楽しんでいる。
何この空気、展開・・・と、助けを求めるように亜豆の横顔を見つめていれば、逆隣りから重苦しいうんざりとしたような『はぁぁ』というため息が響いてドキリと緊張した。
お怒りの極致?極致ですよね?
そんな不安を抱きながらそろりそろり振り返れば。