このチャラ男一途につき…
ああああああああ、
無理。
しんどい…。
「本当にさ、巴って面白くて飽きないよね」
「………」
「さすがに初めてなんだけど?俺の部屋に来た事に蹲るほど感動してくれた奴。しかも玄関で」
「無理、しんどい、嬉しすぎて吐く」
「そしてその言葉の感動に似合わない淡々口調と無表情さも癖になるわ。冷淡なんだか情熱的なんだか」
だって、だって……だってなんだって。
リアル吐季の部屋の玄関だよ?
想像通りに結構いいマンションのそこそこ高層階だし。
玄関入った瞬間からなんかいい匂いがほのかに香るし。
キスをぶちかました事もあって早々に退散した居酒屋の後、今更余計な寄り道もなしに向かったのは吐季部屋だ。
そう、吐季の部屋。
吐季の部屋吐季の部屋吐季の部屋……
ヤバい、
「俺、明日死ぬのかも。生きてて報われきった気がするし」
「ぶっ……あははははは!!何なのお前?」
「わっ!?」
「マジで涙目だし。超可愛くて理性飛ぶわ」
いや、こっちも充分に理性どころか色々と飛びそうなんだけど?
人生初……だと思うお姫様抱っことか言うやつに。
ぽつりと零した本心に吐季の馬鹿笑いが炸裂した直後だ、蹲っていた体が強制的に引き起こされ、そのまま感じる馴染みのない浮遊感にはさすがに驚愕で目を丸くした。
そんな視界に映り込む吐季の実に満足そうで楽し気な笑みと言ったら。
尊い。