このチャラ男一途につき…
いや、この際吐季の表情は置いておいてだ。
寧ろ突っ込むべきは、
「何で電気着けないの?」
「不満げな声で突っ込むとこが電気とか。何で押し倒してるの?とか怒ったり焦ったりはやっぱりしないか」
「いや、寧ろせっかく滅多にないアングルなのにこう暗くちゃ見えないじゃん!って感じなんだけど」
「フッ……さっすが、俺の巴さんは肝が据わっててカッコイイわ」
あ、その言い方はちょっと狡い。
押し倒されたなんて事態には自分でも驚くくらいに動揺なんて浮上しなかったのに。
たった一言だ。
たった一言『俺の巴』なんて響きには思わず馬鹿正直に心臓が跳ねあがったのは誤魔化せない。
それにしたってだ。
本当に暗いのが煩わしい。
確かに目の前にいる気配や感触は分かるけど、これじゃどんな顔しているのか分からないじゃないか。
しかも、吐季に至ってもこんな行動を起こした割には何かを仕掛けてくる気配もない。
いや、まあ……『しないよ』とは釘刺しての訪問だからね。
流石の自分でも生理中に初体験なんて生々しいのは御免だ。
吐季もその要求には納得して飲み込んでのこの時間だった筈で。
だからこそ、……この暗がりでのこの状態は一体何に繋がる事態なんだろう?と疑問符ばかりが頭を占める。