このチャラ男一途につき…
他人から見たら『馬鹿か?』と言われるような自分の楽観さも重々に承知だ。
世の中こんな犯罪に泣かされ最悪殺される女性のニュースだって後を絶たないのに。
だけどさ、仕方ないじゃん?
恋の病とはよく言った物だ。
恋は盲目もまた然り。
どんなに理性的な感覚を持ち合わせていてもだ。
「好きなんだから仕方ないじゃん。恐がるのなんて嫌いになった時にすればいい」
「カッコイイ~」
「惚れ直せよ」
「フッ、惚れ込みすぎてもう限界点突破よ~?」
「そのまま俺にぶっ壊れてればいい」
寧ろ大歓迎だと、第一ボタンの外れたシャツの襟もとに指を引っ掛け引き寄せる。
それに抗う様な事はなく、引かれるままに寄せてきた端麗な顔に自分の頭を軽く浮かせ唇を押し重ねて再び一緒にベッドに沈んだ。
今度は我を忘れないように。
重ね合わせる時間を意識し、堪能するように角度を変えながら貪って、襟元にあった指先は首から頬から肌を辿って吐季の頭に静かに回った。
ああ、でも、
また我を忘れそう。
こうしている時間が本当に奇跡的すぎて。
今朝までは諦めなければいけない人だった。
こんな風に触れ合う事の出来ぬ筈の人だった。
そんなもどかしく苦い思いを経験したからこそ、余計にこの瞬間の糖度が高くて依存する。
……ああ、そうか。
それすらも吐季の策なんだ。