このチャラ男一途につき…
それに吐季だって、今更女子力ないこっちの反応に驚きもしないじゃないか。
多分『きゃっ』なんて赤面するこちらの姿なんて微塵も予想していなかったのだろう。
ただ相変わらずな反応にククッと一笑するくらいで、止まることのない指先はカチャリとベルトに伸ばされているのだ。
そんな金属音にはさすがに理性を引き戻さざるを得なく、
「ねえ、一応言うけど、しないよ?」
「うん、わかってる」
「分かってるならいいけど。でもだったら何で脱いだの?なんでベルトまで外して……今ファスナー下したの?」
「巴の感覚ぶっ壊してやろうかと思って」
「はっ?んんっ……」
何言ってるんだ?なんて疑問の言葉は重なってきた吐季の唇から今は喉元を過ぎた頃か。
さっきとは違って吐季のペースだ。
如何に自分の口づけが拙く幼いものであったのか理解させられる濃密で濃厚な口づけ。
貪り方と舌の動きには生理的な涙がジワリと浮かぶ。
下手くそな息継ぎで無理矢理酸素を取り入れれば、口の端からだらしなく唾液まで流れ落ちる。
息苦しい。
そう思うのに、自分のがむしゃらなキスの様に本気での酸欠の苦しさまではなくて。
寧ろ、……この息苦しささえ気持ちいい気がしてくるなんて。