羊だって、変るんです。
高阪は凱専属の男性秘書の名前で、以前杏奈が凱との関係を気にした人物だった。

『高阪さんにはどう話してるんだろう?
恋人?!・・・まさかね』

一人勝手な想像をして慌てて忘れようと頭を振る。

『大分浮かれてるなぁ。これじゃぁ鈴木さんにからかわれても仕方ないか』

恋愛など久しくしていなかった杏奈は、突然の恋愛に振り回されている。

まさか自分が空手よりも、仕事よりも恋が一番になるなどと想像もしておらず、一喜一憂に戸惑うばかりだ。

気合を入れなおして仕事に集中していると、手元のスマホのアラームが鳴った。

「え?!もう12時10分?!」

周りを見ると誰も居なかった。
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