羊だって、変るんです。
『みんなが昼休憩に入った事すら気付かないなんて・・・
てか、教えてくれても良くない!?』

モタモタしている場合では無い事を思い出し、データをセーブ後足元の紙袋を掴んで駆け出した。

重役階に着き、少し緊張気味に様子を伺う。

足音を潜ませ、更には気配も殺して秘書室の前に辿りつくと、そっと中を覗き込んだ。

昼の時間をずらしたお陰で、秘書室には誰も居らず、ホッとしたのだが。

『あれ?高阪さんも居ない・・・』

「小鳥遊さんですね?」

「っ!?」

思わず声が出そうになったのを何とか抑えたが、相手との距離を瞬時に取って構えてしまった。
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