羊だって、変るんです。
「キスだけでいけたね」

『いける?』

耳元で囁かれた言葉の意味が一瞬分からなかったが、ぼんやりした頭にゆっくりと染み込んでいくと意識が一気に浮上した。

「!?」

体中が熱くなって今の状況を理解し、慌てて離れようと凱の胸を押す。

「ごめん。無理」

言い終わるか終わらないかで、体が中に浮いた。

抱き上げられたと気付いた時には、リビングのドアを開ける所だった。

それほどまでに素早い行動に頭がついて行かない。

『無理って何?』

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