羊だって、変るんです。
ポロシャツにジーンズ姿を見て、更に落ち込む。

「どうしたの?」

心配そうに聞かれて疚しさで恥ずかしくなった。

「お、おはよう。寝坊したなと思って」

まさか凱の寝姿を写真に残せなくて悔しがってましたとは言えず、話を濁す。

「疲れてたんだよ。それより、ご飯出来てるって」

柔らかく笑う凱を見て、朝の弱い凱が無理をして早く起きた事に気付き、自分が寝坊した事が恥ずかしくなった。

「あ、ありがと。着替えてから行くから、先に行ってて」

「分かった」

凱が居なくなった後、気持ちを入れ替える為に大きく息を吸った。

『さ、支度しないと!』

大胆に服を脱いで新しい服を着るのに、僅か1分。
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