羊だって、変るんです。
「杏奈」

抱きしめる腕の力が強くなる凱に、杏奈も凱を抱き返す。

「遅くなってゴメンね」

少し照れたような顔で身長差のある凱の顔を見上げると、また口付けをされる。

今度は啄ばむように、軽く角度を変えて何度もキスされて、恥ずかしいような嬉しいような気持ちで一杯になる。

『あぁ私、凱不足だったんだ』

抱きしめられている安心感に満たされていたが、話が途中だった事に気付く。

「それでね、これからは、凱のスケジュールに合わせてお昼の休憩を取るから、毎日時間を教えて
時間が無い時は、何か買って、凱の部屋で食べてもいいし」

キスを中断されて、少し残念そうな顔をする凱が可愛く見える。

「わかった。出来るだけ早めにその日のスケジュールを伝えるよ」

「ありがと。それじゃ仕事始まるから」
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