俺にもっと溺れろよ。




「きょ、今日のお昼一緒に食べませんか?」




考えてもなかった誘いに、




「......え」




思わず声が漏れる。



わざわざ俺にそれ言いに来たのかよ。



目で訴えかけながら、俺の答えを待ってる姿にどこか可愛いっ思ってる自分がいる。



なんか、さっきから俺おかしくねぇか。




「急に言っても無理ですよね......。



ごめんなさい。」





さっきまで俺に訴えかけてたのに、今度は落ち込んだ表情をする。



ほんと表情が、コロコロ変わる奴だな。



......飽きねぇわ。




俺がOKしたら今度はどんな表情すんだろ......。



そんな思いが俺の中で浮き上がる。





「いいよ」





俺が、そう答えると過去一の驚き顔の南。



まさか、OKが貰えると思ってなかったと言わんばかりの表情。



今までの俺なら、絶対OKしなかっただろうな。



ちょっと南に興味が湧いてる自分がいる。



まぁ、ほんのちょっとだけだけどな。




「い、今なんて言いました?」




ほんとにOKするって思ってなかったんだな......。



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