俺にもっと溺れろよ。




「へぇ〜」





失礼だけど、てっきり弁当とか作れないって思ってたわ。



言ったら、怒られそうだから言わないけど。



意外な一面すぎる。



本当に、店とかで売ってる弁当みたいだし。


そんぐらいクオリティ凄い。




「美味しそう」




食べてみたい、そう思った。



まぁ、南の手作りって聞いたのもあるけど......。




「良かったら、食べます?」




まさか、その誘いをくれるとは思ってなくて驚く。



まじで、くれんの?



隣には、お弁当を俺に向けて目線は下気味な南。



どうせ、俺がお世辞で言ったとか考えてんだろ?


なんか最近、表情で分かるようになってきたわ。



いっつも自信があるんだかないんだか......。




もっと自信持てよ。俺、ほんとに美味しそうって思ったし。




「じゃあ、ちょーだい」




せっかくだし、お言葉に甘えてもらうよ。




「......えぇっ!!?」




声おっきすぎ。ほとんに俺が嘘で言ったとか思ってたんだな。



目線も急に上がったし......。




俺は、卵焼きに手を付ける。



まじで美味そう。




......うまっ。




食べた瞬間に1番に思った言葉。



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