陽華の吸血鬼①【一人称修正ver.】【完】
黒の説明に、翁は「むう」と唸った。
――紅緒様が目を開いたところを、黒は水鏡で確認しているそうだ。
「黎が真紅嬢の血を得たとは知っていましたが、かような結末を迎えるとは……」
「結末ではない、翁(おきな)」
俺が口をはさむ。
「真紅はこれより影小路の人間となる。本人が、こちらへ――陰陽師の世界へ入ると、断言した。小路が、鬼人であり吸血鬼であった黎明のを受け容れるかも問題になってくるし、過去に倣(なら)い、転生である真紅を当主にと望む者もあろう。結末は、死の先にもない」
翁は、更に難しい顔をした。