陽華の吸血鬼①【一人称修正ver.】【完】

「黎を預かっている身としては、まず桜城に話をつけねばなりませんな。今朝、桜城より黎を勘当(かんどう)――桜城とは縁を切ったと報せがありましたが、その出自は変わりません。なにゆえ勘当などという話になったかも、詳しい経緯(いきさつ)の説明を待っていたところです」

「黎明のを勘当? 何を慌てたことを……」

「ですが、桜城には、弟である架を正式にとの声が根強い。内部は、黎が就くよりは落ち着きましょう」

翁は、桜城の当主にはいち早く逢わねば、と付け足した。

「黎の処遇は翁にお任せします。桜城家と協議の結果は教えてください。早急の問題とすれば――」

「黒藤―! こんの馬鹿息子―っ!」

「……母上の対処です、翁方も小路の一派として逃れられませんこと、ご覚悟の上」

< 384 / 413 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop