美男子ガイド。
「ちょっと!いい加減にしてよ!あんた達は何したいわけ?!高島君なら関係ないでしょ、早く返してよ」
我慢の限界だったあたしは、奈知達の前に出た。
空手ならやってたし、一応自分の身なら守れる自信がある。
「っおい愛川!!!」
「勇美!」
奈知と勇希があたしを呼んだ。横からキンパツロン毛の一味が来てる。
「ッ!」
一応よけたけど、その前に彼らがいた事をあたしは知らなかった。
「痛っ」
足を掴まれて、こけかけたとき。
「愛川っ!」
その瞬間、
走ってきた奈知が、あたしの腕を掴んだ。
「わっ」
斜めに見えた場景は、ゆっくりともとに戻った。
「馬鹿なことするんじゃねえ!ここにいろっ」
ポンと肩を叩かれ、奈知はキンパツロン毛らのほうへ走っていく。
「…ありがと」
あたしは少し口をとがらせて、ちっちゃな声で言ったのだった。