美男子ガイド。
体育館。
電気が点いていないせいか、昼なのに暗くて怖い感じがする。
目の前には奈知達と、キンパツロン毛の兄ちゃん達、その隣にはボロボロになっていた高島君がいた。
「お前ら、高島を返せ」
勇希がキンパツロン毛を睨んで言った。
「はあ?俺等は仲間な訳。何してもいいじゃん」
確かにあいつの言ってる事は正しくて、勇希は何も言えない。
すると意識もうろうとしていた高島君は、目を覚ましたのか、沙也に向かって叫んだ。
「…沙也っ!」
口には血が付いている。
あたしのせいなんだよな。カナリ痛そう……
「は、早人……」
少しためらいながら、沙也は言った。
「あ〜熱いねえ。まあ俺等は関係ねえ。さっさと奈知ぶっ潰そうや」
「「「おう」」」
キンパツロン毛の一味がうなずく。
もうかなりイラっときてるのはあたしだけ?
奈知も全然何もしないし。何考えてんのよ。