大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
「この寒い季節に俺がお后様を連れて旅に
出て、それこそお妃様のお体を壊させるような
事になれば、大王に申し開きができません。
せめて、お妃様が安心できるよう、毎日、
大王の容態を知らせてもらえるように、葛城に
頼んでみてはいかがですか?」

ハヤが言った。

「葛城に?」

私は顔を上げた。

「葛城はお妃様の後見でしょう?
私からお願いしてみましょうか?」

ハヤの声が優しい。

「うん。
………ハヤ、ありがとう。」

私は、お礼を言いながら、取り乱しわがままを言った自分が恥ずかしくなった。

「ハヤ、いつもごめんね。」

私が謝ると、

「夫の病を知って平気な妻だったら、その方が
心配です。
お妃様のわがままに振り回されるのは
慣れてるので気にしないでください。」

とハヤが笑った。
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