大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
大王は答えない。

私は続けた。

「私は大王のお側を離れるつもりは
ありません。
大王のお側で生きて行くために、
ハヤに別れを告げてきます。
大王は、私を信じて待っていては
いただけませんか?」

やはり大王からの返事はなかった。

私は諦めて、今日も大王の腕の中で眠った。
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