THE FOOL





「そういえば・・・・隠してましたね」


「うん、」


「その理由は探求しても?」


「ははっ、俺に対しての探求心~。なんか感動~」



嬉々とした様子でそう口にするという事は話してくれる気があるのだと判断する。


そうしてそれを求めるように頬に触れていた指先を目元に移せば、スルリと口から零れ出す簡単な一言。




「俺の宝物」


「た、宝物?」


「うん、宝物」




まるでラムネのビンに入っているビー玉を集め、それがそうだと言っているかのような口調。


凄いでしょ?ねぇ、褒めて褒めてという様な笑みに若干驚き、でもすぐに小さく笑って反応を返す。


分かってしまったから。


サングラスの理由が。




「宝物だから・・・・誰にも見せたくないんですか?」


「うん、だって・・・凄く綺麗じゃない?単色でなく、色々な濃度やバランスで出来あがってるこのグリーンは」




そういって自分のそれに触れるように目蓋を降ろし指先で愛おしそうに触れる姿は、宝物を愛でて満足している子供の様だ。


確かに・・・・雛華さんのその眼は隠したくなるほど綺麗だと思う。


隠す価値がある。


癒やす力のある・・・・・緑。



「芹ちゃん・・・・?」



雛華さんの声で我に返った。


そうして自分のした行動を徐々に理解して驚き、それでも納得していく。


触れたかった。


理屈じゃないんです。


どう動いたのか記憶になく、身を乗り出し雛華さんの顔に近づけた顔。


唇で触れたのは閉じられていた目蓋の部分で、本当に触れたかったのはその下の緑。


ゆっくり羞恥するでもなく顔を離すと驚き孕んだ声で呼んだ雛華さんと視線を絡め。


触れたかった筈の緑をじっと見つめた。




「雛華さんの眼・・・・、凄く好きです」


「芹ちゃ___」


「凄く・・・探究心が疼く・・・」




ああ、狡い。


探究心とは・・・なんて都合のいい言葉。



それでも・・・・、


今までで最高と言える様な凄艶な笑みの彼を見たと思う。





「・・・・・暴いてよ。・・・・求めて、探って?芹ちゃんになら喜んで俺自分を差し出すよ」





雛華さん・・・それは、


告白の様ですね。


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