目を閉じたら、別れてください。

『なんかあった?』
「いえ。どうして私と結婚したいのかしっくりこなかったから、理由が分かってよかった」

『ああ。君も愛とか恋愛だけで結婚決めない人だよね』

うんうんと納得されたけど、疲れているのでそれ以上言い訳はしなかった。
ただ疲れていたので眠った。


結婚式の準備は進んでいる。

日には来年の春。
吉日を予約している。
おじいちゃんたちお年寄りには、お魚のメニュー。
当日は、庭の橋を新郎にさせられて渡り、白無垢で登場。教会で純白のドレスに着替え、お父さんとバージンロードを歩く。

『バージンロード歩くときに、バージンの花嫁なんているのかな』

私のくだらない疑問に『そーゆう意味じゃねえだろ、たぶん』と適当は返事をしていた。


『ねえ、うちの親戚の方が人数少ないけど』
 招待状の確認をしていて彼の方を見たら、たった数分の間なのにソファに座って眠っていた。
 疲れているよね。新しい部署で、分からないことだからけでいろんな場所にあいさつ回り。
 寝室から毛布をもってきて彼にかけた。

招待状の封筒やら住所の確認はほぼ私だけでやったと思う。

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