難病が教えてくれたこと
純粋に親友のことを考えてたんだね…
「だから、こうなった。
近くにある短大に行くことになった。」
…ん?
「それって…」
「そう、あの建物。」
黒田先輩のカバンからパンフレットが出てくる。
そしてその学校は…
「蒼空と海澪もここだ…」
「え、マジ?」
よりによってここ?
黒田先輩がこういう道に行くの?
この天然が?
大丈夫なのか…?
「蒼空と同じ学校ですよ、ここ。」
「更科受かってるの?」
「ええ。既に。」
今のんびりしてるんだから受かってるんでしょ。
黒田先輩はネクタイを緩めてシャツの第1ボタンを開ける。
「さっき俺受験してきたの。」
「…はあ…」
「まあ受かるだろ。」
…この謎の余裕はなんなんだ…
謎に自信に満ち溢れてる…
「李那の所に来てよかったよ〜」
「それは良かったです。」
「頼りになるなあー。
更科と同期になるのかあ〜嬉しいなあ〜」
…ニヤニヤしないで黒田先輩。
せっかくかっこいい顔してるんだから。
この顔さえしなければモテるだろうなあ…
裕くんと顔を見合わせてため息をひとつ。
黒田先輩の隣で加藤先輩も大きくため息をついた。
「慎吾、今度は途中でやめんなよ。」
「分かってる。」
「やめたら俺の雷落ちるからな。」
「あー…怖いからやだ。」
…加藤先輩、怒るんだ…
普段これでもかって言うくらい部活熱心で優しいから怒るなんてないと思ってた…
「晃也、信頼出来る如月と中矢の前で言っとく。
もう辞めない。もう逃げない。
俺、ずっと逃げてきたけど、もう逃げない。
わがままでごめんな。こんな俺だけどまだ友達でいてくれ。」
…なんで上からなのかよく分からないけど、加藤先輩はどう受け止めたのかな…
私には黒田先輩の熱い想い伝わってきた。
加藤先輩に伝わってないわけがない。
「…はあ…」
加藤先輩は下を向いて大きくため息を零す。
「…!」
黒田先輩はそれに少しピクリと顔を強ばらせた。
…呆れてしまったのか、何なのかは分からない。
でも黒田先輩の思いは本物だ。
「…慎吾、お前今まで俺の何を見てきた訳?
お前が飽きっぽいの知ってて今までずっと友達やってきたんだぞ?
最後までとことん付き合ってやらあ」
加藤先輩はニカッと笑って黒田先輩の肩を叩く。
「俺は信じてるぞ。
もうお前は逃げない。
如月さんと中矢くんの前で言ったんだ。
最後までお前は逃げることはしない。」
「…晃也…」
厚い友情だな。
ーコンコン…
「だから、こうなった。
近くにある短大に行くことになった。」
…ん?
「それって…」
「そう、あの建物。」
黒田先輩のカバンからパンフレットが出てくる。
そしてその学校は…
「蒼空と海澪もここだ…」
「え、マジ?」
よりによってここ?
黒田先輩がこういう道に行くの?
この天然が?
大丈夫なのか…?
「蒼空と同じ学校ですよ、ここ。」
「更科受かってるの?」
「ええ。既に。」
今のんびりしてるんだから受かってるんでしょ。
黒田先輩はネクタイを緩めてシャツの第1ボタンを開ける。
「さっき俺受験してきたの。」
「…はあ…」
「まあ受かるだろ。」
…この謎の余裕はなんなんだ…
謎に自信に満ち溢れてる…
「李那の所に来てよかったよ〜」
「それは良かったです。」
「頼りになるなあー。
更科と同期になるのかあ〜嬉しいなあ〜」
…ニヤニヤしないで黒田先輩。
せっかくかっこいい顔してるんだから。
この顔さえしなければモテるだろうなあ…
裕くんと顔を見合わせてため息をひとつ。
黒田先輩の隣で加藤先輩も大きくため息をついた。
「慎吾、今度は途中でやめんなよ。」
「分かってる。」
「やめたら俺の雷落ちるからな。」
「あー…怖いからやだ。」
…加藤先輩、怒るんだ…
普段これでもかって言うくらい部活熱心で優しいから怒るなんてないと思ってた…
「晃也、信頼出来る如月と中矢の前で言っとく。
もう辞めない。もう逃げない。
俺、ずっと逃げてきたけど、もう逃げない。
わがままでごめんな。こんな俺だけどまだ友達でいてくれ。」
…なんで上からなのかよく分からないけど、加藤先輩はどう受け止めたのかな…
私には黒田先輩の熱い想い伝わってきた。
加藤先輩に伝わってないわけがない。
「…はあ…」
加藤先輩は下を向いて大きくため息を零す。
「…!」
黒田先輩はそれに少しピクリと顔を強ばらせた。
…呆れてしまったのか、何なのかは分からない。
でも黒田先輩の思いは本物だ。
「…慎吾、お前今まで俺の何を見てきた訳?
お前が飽きっぽいの知ってて今までずっと友達やってきたんだぞ?
最後までとことん付き合ってやらあ」
加藤先輩はニカッと笑って黒田先輩の肩を叩く。
「俺は信じてるぞ。
もうお前は逃げない。
如月さんと中矢くんの前で言ったんだ。
最後までお前は逃げることはしない。」
「…晃也…」
厚い友情だな。
ーコンコン…