彼女は、肝心な言葉が足りない。






 「怜チャンって呼んでもいい?」 

 「馴れ馴れしいやr……、いや、苗字のほうが好きなので」


 前半は君の脳内で抹消くれると助かります。

 間違えただけです、気付けば口が勝手に動いていただけで。

 決して私は、馴れ馴れしい野郎だななんて言ってませんよ。ハハハ、当たり前じゃないですか。


 「、」


 少し目を見開いてスッと細めてきたボサボサに、私は警戒度MAXで次の狙撃に向けて構える。



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