夜。〜キャバ嬢の恋〜

 『・・・ごめん』

 すぐにはじめはうつむいてしまう。

 私から見たら、うつむいた彼の口元は、笑っているようにも見えて、
無性に腹が立った。
 でも、はじめがまた消えてしまったら嫌だから・・・

 だまって次の言葉をまった。


 『怒ってるよな?勝手なことばっかりして。

 ・・・お前に会ったら、言いたいこと、結構いっぱいあったんだけど

 なんか、言葉が思いつかないよ。』

 
 『・・・はじめ・・・ばか・・・』


 私は、彼の胸に引き寄せられた。

 

 はじめがホンモノだって、感じられた。


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