夜。〜キャバ嬢の恋〜
 
 『オレさ、この学校受けたんだ。・・・ホントは、4月に入りたかったんだけど、バイトして金貯めてたらさ、試験、落ちちゃって・・・

 はずかしくて、お前に会いに来れなかったんだ。

 かっこわるいだろ?』


 私は、彼の胸に震える声を聞きながら、はじめのにおいを吸いこんだ。

 『オレさ、・・・こんなこと言うの恥ずかしいけど・・・

 あさみのこと本気で守っていきたいから、

 だからさ、戻ってこないといけないと思ったんだよ、昼の世界にさ。』

 『・・・うん・・』

 『だからさ、オレと、もう一度、一から付き合ってほしい』

 
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