茜空
アコは
アタシの隣で
泣いた



ユリカ
楓だよ

わかる?



ユリカの手は
かさついて
冷たかった


こんななるまで

ユリカは
何をしたかった?

なんで
こんなに無理したの?

ユリカの気持ちを
思うと

何度も
涙が
込み上げそうになる


ユリカは
ぼー…っと

どこを見て
声が届いているか

アタシには
全然わかんない

うなずかない
泣きも
笑いもしない

ユリカの抜け殻が
ただ
だらんと
そこにあるだけ



ユリカ
手が
荒れてるよ



アタシは
自分の鞄から
クリームを取り出した



アコ
そっちの手
塗ってくれる?



アコとアタシは
涙を拭いながら
懸命に
ユリカの手を温めた



ユリカに
こんなに
いいお友達が
いたのね………

楓さん
亜子さん
ありがとう……



ユリカのお母さん
アタシ
明日も来ますから



いいのよ
楓さんも忙しいのに
たまに
顔見せて
もらえるだけで、ね



来させてください!



もう
二度と

アタシ
後悔
したくない










それから
アタシは
毎日
ユリカの所に
通っている

アコは
たまに来るくらい

アタシが
勝手に来てる
だけだから

アコは
アタシの
巻き添えに
しないように
しないと





ユリカ
今年のサクラ見た?



……………



もう
散ったけどさ
今日
暖かいから
散歩行こう



……………



ユリカに
カーディガン着せて

看護婦さんに
断って

ユリカの車椅子を
押して
外に出る
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