今日も空がきれい
「おい!早く帰るぞ」
今日もいつもの元気な声が私を呼んだ。
「あ、うん!待ってて今行く」
私は慌ててその彼のもとへとかけよった。
「ほんとにお前は、いつもいつものんびりしてるよなあ」
呆れながら私の顔を覗く彼は
幼なじみの 早見明良(あきら)くんといって
学校内でも人気で、明るいクラスのムードメーカーです。
「ごめんね、私何するのも遅いから迷惑かけちゃうなあ」
そんなふうに苦笑いを浮かべる私は
森山奏(かなで)っていいます。
さっき紹介した明良くんとは幼なじみで
内気で弱虫な私は彼に助けられてばかり。
今年高校一年生になった私達は同じクラスで
友達の少ない私を明良くんはいつも気にかけてくれます。
「明良くんは優しいね」
いきなりそんな事を言ってしまったからか
明良くんはちょっとびっくりしたみたい。
「なんだよいきなり、てかその明良くんってのやめないのか?俺ら何年一緒にいるんだよ」
「えっでも明良くんは明良くんだよ。あ…そんなに嫌かな?」
心配で見つめ返すと彼はため息をついて
「いいよ別に」と歩き出した。
私はその後ろをついて歩く。
彼は優しい