甘い恋は復讐の後で
14.汚れたウサギ
 目を開けるとすぐ近くに顔があって仰け反った。

 やっちまった!
 あのまま睡魔に負けるなんて……。

 上半身を起こすと図らずも組み敷いている体制になっていた。

 ドクドクと心臓が騒がしくなって今からでも思い知らせてやればいいと俺の中の悪魔なのか天使なのかが耳元で囁く。

「ん………。」

 身動いだ莉緒に頭を掻きむしって触れたい衝動を抑えると体を離す。
 そしてそのまま寝室に逃げ込んだ。

 ベッドに潜り込んで無理矢理に目を閉じる。
 外は知らぬ間に静かな夜に変わっていて、それさえも気づかずに「眠れるわけねぇだろ」と独りごちた。


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