愛を私の音色に乗せて。



事務所につき、社長室のドアを開けるなり大野さんは

「ちょっと社長どういうことですか!?」

叫んでおられました。

「大野さん、落ち着いてください…」

「だってさぁ、」

「まあまあ君たち、言いたい事は分かってるから座りなさい」

「「はい…」」

「で、ドラマの話のことだと思うけど。
もともと、shionが高校三年生になったら顔出しを切り出そうと思っていたんだよ。

その頃には歌手としての自信もつくだろうってね
そしたらこのドラマの話が来て、ちょうど放送が四月からだっていうからこの事を閃いたって訳。

どうかなshion、やってみないか?」

私を必要としてくれる人がいる。それならば、その期待に精一杯応えたい。
不安もあるけど、

「…やってみます。やってみたいです」

頑張ってみよう。

「君ならそういうと思ってたよ。
よし!監督には俺から連絡しておくから。
頑張ろうねshion!」

こうなったらやるしかない。
それに、自分の夢から色んなことが枝分かれして沢山できることが増えてきて、

求めてもらえるようになってきて。
それって、すっごく素敵なことだよね?


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