Bloody Kiss♡
ホールは、エントランスと繋がっている。
扉を開閉すれば、音が響くはずなのに
「あれ?アイツ出掛けたん?」
そこに、セトの姿は無かった。
「お嬢様、セト様を そのようにお呼びになられることは、感心致しませんぞ。」
厳つい顔のホルスに叱られ、ビクンと肩を竦めた。
あんなヤツ‥
“アイツ”で充分やん‥
反抗的な感情はココロの中に留めて、あたしは階段へと歩を進めた。
「お嬢様。」
不意に呼び止められ、不機嫌さを顕わに振り返る。
「なによ‥。」
「お風呂の時間でございます。」
さっきとは打って変わって、その野性的な厳つい顔に笑みを湛え、ホルスは あたしをバスルームへと促した。