華実ちゃんの最期の願い

「もぉ、照屋。華実ちゃん理解してないよ。言葉足らずだよ。だからいつも、僕より国語の点数が低いんだよ。」

「お前が出来るだけだろ。」

「ごめんね。華実ちゃん。
つまりね、ギブアンドテイクをしようっていうはなしなんだ。」


ギブアンド………テイク??



「華実ちゃんが泣いてるあいだにね、照屋のクラスのある男子からのメッセージで気がついた俺達は、華実ちゃんに聞こえないようにスマホで会話してたんだけど……。」


槇原くんを押しのけるように照屋遥が歩いてきて私の前に立ちはだかった。


「な、なに?」



「俺の叶えて欲しい願いは、俺の彼女のフリをして欲しいこと……「そんなの無理に決まっ「俺が叶えてやるお前の願いは、


















復讐をさせてやる。」……え?」



「不本意だけどな、どうする?」








復讐って…………そんなの。






槇原くんが照屋遥の背後からひょっこり顔をだす。


「うん。悲しすぎるよね。わかるよ。
だけどね………



キミの悲しみを埋められるのは、照屋しかい ないと思う。」


そりゃあ、氷悟の今の彼女は、照屋の元カノだけれども……



「お前の噂は、聞いたことがある。
まぁ、お前自身をちゃんと見たのは、初めてだけどな。
でも、氷悟の方は、槇原からも聞いてたし、普通によく噂でもきいてたよ。
お前と氷悟が許嫁だと言う話は。」


知ってたのか。
そうか。まぁ、そんなよくある話でもないし記憶に残りやすいか。











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