大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
「ていうか、それ美味しいの?水嶋くん」
水嶋くんの抱えるトーストを指さして、聞いてみる。
鮭おにぎりは美味しいって分かるけれど、鮭フレークと食パンが果たして合うのかは私にとっては未知数で。
水嶋くんは、うつむくように鮭フレークトーストに目をうつして、それから、きょとんとした顔で私に視線を戻す。
「枢木ちゃんさー、鮭がはいってたらなんでも美味しいって小学校で習わなかった?」
「少なくとも私の小学校では習ってないよ」
「ろくでもない小学校じゃん」
水嶋くんは冗談を言って、へらり、となんだか癪に障る笑みを浮かべる。
それから、私から視線をはずして、きょろきょろと目だけで周りを確認した後、私に一歩近づいてきた。