綺麗に泣く
回りたいところは大体回って、行列に並ぶには短く、シフトに入るには早すぎる時間を残し、二人は校内散策をしていた。
「あ、写真展」
つい言葉を発してしまった百武は、数十分前のことを思い出していた。
『写真展は行った?』
『行ってないなら、行かない方がいいよ』
行って欲しくねえなら、行ってやるよ!
中学生の反抗期のように、言われた事の正反対をしようとする百武。
明の腕を引っ張って【写真部写真展】という看板の教室に入って行った。
「おおっ!百武、ナイスアイデア!写真展ならこの帯に短しタヌキに長い時間を上手く使えるね!」
「いやそれ、帯に短し襷に長し、な。」
写真展には、写真部が撮ったさまざまな写真が展示してあった。
中には、先生に呼び出され、説教をされている人の様子なんかもあり、よく展示できるな、と感心した。
二人は、一つ一つに目を通して、同じ作品の前で、「あ」と声を漏らした。