夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

「ッ……!!」

医師の手から奪うようにして取った封筒の中身ーー。
その中にあったのは、別れの言葉。

『新たな道を歩め』

たった一言、そう綴られた文字。

以前見舞いに訪れた際に、親分《ボス》は医師からワシの状態を聞き、この手紙を置いて行ったらしい。

その言葉は、きっと親分《ボス》の最後の優しさだった。
見舞いの際に言ってくれた『待っているから、早く戻って来い』と言う言葉も、ワシの性格を知った上での言葉だったに違いない。
もう戻れないと知れば、ただ歩けるようになる為のリハビリを受けず、死を選ぶかも知れないというワシの性格を見抜いて……。

親分《ボス》なりの、優しさの形。
リハビリをする日々の中で、別の幸せを見付けてほしいという想い。

けれど、もう一度彼の元へ戻って共に在りたいと願っていたワシにとって、それは絶望の言葉でしかなかった。
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