ばすけ。

「1年は何も思わない訳?
 2年の気持ち
 分かってんのかよ。
 簡単な気持ちで
 全国出場するって
 言ってる訳じゃねーから」

相当、口悪くウチは話す。

それでも黙っている1年。
段々自分も涙が込み上げる。
口々に2年は2年なりの
気持ちを話す。

「ミニバスに入ればもっと
 上手くなっていたかも
 しれない。でも自分なりに
 頑張って全国行きたいの…
 戻れないから今頑張るの」

ウチも思いを呟く。

黙っている1年…

「―っ!ふざけんなっ」

痺れを切らした
ゆうきがキレた。
何も言わない1年に
2年全員がゆうきと
同じ気持ちだったと思う。
ウチもキレる。

「帰れ…」

1年はこっちを見る。

「今日は帰れ…
 明日ヤル気ある奴だけ来い。
 ふざけんな。ウチらの夢を
 あんた達なんかに
 潰されたくねーんだよ!」

泣きながらキレるウチ。

やっと目指せる大きな目標…
みんなで頑張るために掲げた。
こんな奴らに
潰されてたまるか…

とにかく1年生には
今までの行動を
反省させたかった。
見直してほしかった。

でもキレていて
自分のコントロールが
きかないため口が悪くなる。

「カバン持ってきて
 帰って。」

はるも言う。
いつの間にか2年全員が
泣いていた。

毎回ステージの
上に置いているカバン。

1年生は立ち上がったまま。
動こうとしない。



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