俺様王子とふたりきりの教室~甘くてキケンな1ヶ月♡
え?え?
わたしは自分の目を疑うことしかできなかった。
望月くんが、なんだか別人に見えるのはーー
わたしの、気のせい?
「なに、ジロジロ見てんの?」
彼の瞳だけがこちらに動いて、明らかに戸惑ってしまっているわたしを容易にとらえた。
その茶色い瞳には笑顔なんて一ミリだってなくて、わたしのことを興味なさそうに見据えてる。
「ひとりで気楽に補習できると思ったのに...はあ」
綺麗な唇なことはもちろん間違いないのだけれど、
その口からつむがれる言葉は決して心地いいものではなくて。
それは...
わたしが邪魔ということ...?
思考停止しかけの頭で一生懸命出した答え。
うそ。
まさか。
あの王子様な彼が、そんなこと言うわけーー