愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
そんな私を見たエマさんがおかしそうに笑い、『やっと緊張が解けたようね。あなたの笑顔を見られて嬉しいわ』というような言葉が、少々硬い日本語で通訳された。

思わず私は両手を頬に当て、自分の表情を確かめる。


先ほどは桐島さんに、泣いていると勘違いさせてしまい、今はエマさんに、ようやく笑ったというような指摘を受けた。

私としては、ふたりの前では努力して笑顔をキープしていたつもりでいたのに、それがかえって硬い表情に見えてしまったみたい。


私を気遣い、たくさん褒めて話しかけてくれるエマさんの大人な対応に対し、笑顔さえうまく作れない私は、なんて子供なのだろう。

食事中の会話で、エマさんが二十九歳だと聞いた。

私たちには七歳の開きがあるが、私がその年齢になっても、彼女のように振る舞える自信はなかった。


これまで失礼な態度を取ってしまったと思い、「すみません」と眉尻を下げれば、エマさんがなぜ謝るのかと言いたげに首を傾げ、それから話題を変えて話しかけてきた。

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