つなげば星座になるように
「…な、なに?」

「いや?結衣らしいな、と思って。」

「……?」

「結衣がいると、周りの人間はみんないい人になるよね」


王子が、何を言っているのかよくわからない。

それより、なんだか距離が近くないかな…


「人の輪ができる。結衣は、ちゃんと人の話をきいてくれるだろ?」

「…別に、話を聞くくらい、誰にでもできるよ?」

「そうだね。でも、とても難しいことだよ」


そう言って、ニコニコと嬉しそうに笑う。

なんだろう、なんか…

なんだか、よくわからないけど…


――かぁあああっ…!


顔が熱い。

恥ずかしい!

あまり、近くで見ないでほしい!!


「ちょ…、もうっ、ちょっと、離れてっ…近いから!」

「あははっ…」


私の何がそんなにおもしろかったのか、

王子は今まで見たこともないような、キラキラの笑顔だ。


『Yes!意識してもらえるなんて、告白した甲斐があった!』

「??」


なんて言ったんだろう?

もっとしっかり英語を勉強しておけばよかったと思った。

だって、ネイティブのスピードなんて、うまく聞き取れない。
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