残念系お嬢様の日常



はあ……やってくれたわね。

まさか伯母様に送りつけるだなんて。


こっちも早く動いて、やめさせないと。



伯母様と久世、希乃愛が去っていくのを見送って、緊張の糸が切れて安堵していると、どこからか奇声が聞こえて来た。




「ぎええぇえええええあああああ」

「いってぇえな!」


声で大体誰なのか予想はつくけれど、天花寺と雨宮がここにいるんだもの。

彼らもいてもおかしくはないわよね。


どうやら隠れていたらしく、顔を真っ赤にして怒っているスミレと不安げな瞳、気にしているのか落ち込んでいる様子の浅海さん。


そして、何故か手を押さえている桐生が出てきた。




< 465 / 653 >

この作品をシェア

pagetop