残念系お嬢様の日常
はあ……やってくれたわね。
まさか伯母様に送りつけるだなんて。
こっちも早く動いて、やめさせないと。
伯母様と久世、希乃愛が去っていくのを見送って、緊張の糸が切れて安堵していると、どこからか奇声が聞こえて来た。
「ぎええぇえええええあああああ」
「いってぇえな!」
声で大体誰なのか予想はつくけれど、天花寺と雨宮がここにいるんだもの。
彼らもいてもおかしくはないわよね。
どうやら隠れていたらしく、顔を真っ赤にして怒っているスミレと不安げな瞳、気にしているのか落ち込んでいる様子の浅海さん。
そして、何故か手を押さえている桐生が出てきた。