常盤の娘
「え」
東条の何気なく発せられた一言に、純花は引っ掛かりを覚えた。相変わらず、って。以前にも東条と花のことを話したことがあったのだろうか。純花が探るように東条の顔を覗き込めば、東条は言葉を重ねた。
「高校時代、常盤が友達に花についてレクチャー?してやってるのをよく見かけた」
純花は得心したというように、ああ、と洩らした。
「華道を習っていたから。花のことは他の子よりもよく知っていたの」
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