極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「永縞さんもちゃんと説明してください!」
「万佑ちゃん、返事は急がなくていいよ。きっちり俺に惚れさせるから、それから聞かせて?」

(きっちり惚れさせるって……!!)

 瞬時に鼓動が反応して、ドキドキと音を立てる。
 不意を突かれたあの告白は本気だったのだ。生まれて初めて甘い宣言を受け、万佑は言葉を飲んだ。

(かわいいなぁ)

 酔ったわけでもないのに顔を真っ赤にしている万佑を横目に、環はあっという間に二杯目を頼んだ。


「あの、私と永縞さんって友達ですよね?」
「うーん……。友達以上恋人未満が正解じゃない?」

 なるほど、と納得してしまった。
 告白されたからには、友達以上になるのかもしれない。
 万佑は、彼にとって自分がどの立場にいるのか知った今、本気で返事を考えなくてはいけないと思った。

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