極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「話題性の面では、特許取得した最新技術を前面に出しておりますので、同日でも問題はないと予想しております。また、期間限定店舗は2週間前にサンプリングを開始し、6日前より予約先行発売、プロのメイクアップアーティストや美容家のイベントも開催予定です」
「……なるほど」
「今回はCMを打つ効果的な時間帯を確保し、ブルーメゾン・アド社の協力を仰いでおりますので、消費者への訴求効果も狙っております」
そこまで話すと、葛城が黙ってしまった。
(まだなにか足りなかったかな……。あとは営業部と商品部からの説明もあるけど……)
「社長、ブルーメゾンのブランド力があれば、話題性に欠くことはありません。先日の経営会議でもありましたが、営業損失にはならないでしょう。営業利益率も高い予想ができています」
「そうですね。永縞専務の後押しもありますし、まずはやってみましょう」
環のおかげもあって、葛城の最終決裁が下り、万佑はホッと胸を撫で下ろした。