極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

 社長室に通され、ゆったりとした応接セットのソファに腰を掛ける。
 丸の内の夜景と、東京駅を発着する電車、広がる都心の夜景が見えて、とても綺麗だ。


「永縞さんも年明けからお忙しそうで」
「例年のセミナーや出版依頼も重なっておりまして、ありがたい限りです」

 淹れてもらったコーヒーを飲みながら、ローテーブルを挟んで向かい合って話す。
 頭の切れる彼と過ごしていると、新しい発見があるし、リフレッシュにもなる。
 若くして美容商社を起業し、数年で一部上場を成し遂げ、今も業績は安定。グループ企業も増やしながら、無駄のない経営ができている手腕を持つ葛城との時間は、他のクライアントと打ち合わせるよりも有意義なことが多いのだ。

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