極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
(俺が、ブルーメゾンの専務!?)
ブルーメゾンの経営陣に名を連ねれば、間違いなくキャリアに箔が付く。それに、ずっと今の会社で勤め続けるつもりもなかったので、環にとっては願ったりかなったりだ。
だけど、あまりにも唐突な話だったので環が驚いて言葉を失っていると、葛城はやんわりと微笑んだ。
「驚かれてます?」
「……ええ、とっても。意外すぎて、なんとお答えしていいものか」
「詳しくは、食事しながらお話しますから、まずは打ち合わせをお願いします」
「かしこまりました。本日、新たにこちらの資料をお持ちしましたので――」
その後、先に提示していた資料を基に打ち合わせをして、予約時間に合わせて社を出る。
秘書の宮前には直帰すると連絡を入れ、不在中の連絡等はタブレットに報告しておいてもらうことにした。