極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「立花さん、今週末、予約させてもらえますか? 永縞さんがどうしてもこちらでお食事をしたいとのことでして、今日はご紹介を兼ねさせていただきました」
「左様ですか。大丈夫ですよ、明日ご希望のお時間にお席をご用意させていただきますので、帰りにでもまたお声掛けください」
「ありがとうございます」
環は、初対面だというのに都合をつけてくれた立花と、仲を取り持ってくれた葛城の双方に頭を下げて礼を伝えた。
それからは、ブルーメゾンへのヘッドハンティングの話が中心だった。
葛城は、条件があれば出してほしいと前のめりだ。当然、ブルーメゾン側の条件もあるだろうが、双方にとってプラスになる話にするつもりだと、彼は話した。
環が話を受けるとしたら、早ければ来期中には就くことができるが、今抱えているプロジェクトの進み具合にもよるだろう。
まずは、話を持ち帰ってじっくり考え、ともに経営者として切磋琢磨してきたFNの社長や他の役員にも説明する必要がある。