青の瞳に映るのはーー

眠り姫に、キッス。

「「「…………」」」

三人取り残された空き教室。

「やるか、仕方ない。
もう一回練習していいよ」
半ば投げやりに、始めた。

それから………多少イラつくこともあったが、我慢した。
美心の表情が、あんまりマジなもんだから……出て行きたい気持ちを押さえた。

「我慢した。
疲れたっ」

「ごめんな、目黒くん。 我慢させて……カップルの間に入るのは、心苦しいよ」

我慢する俺に、心苦しいと嘆く内藤。

美心を見たら………。

あれ、居ない。

いや………居るんだけど、隅っこに座り込み眠る美心がいた。


美心………。

「美心、寝てるの?」

スースー、スースー。
寝顔が可愛い。
普段、何してても可愛いけど……なんか、まるでーー。

「眠り姫だ……」


思わず呟いたのは、内藤だった。


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