青の瞳に映るのはーー

愛しい彼女。

ーーーーーーーーーーーーー

教室の前。
メイド服姿をした女の子二人がいた。


「なあ、あれ、美心ちゃんじゃね?」

「ああ、そうだな。
だけど、もう一人あの後ろ姿、どこかでーー」

見知った後ろ姿。

「廉、あれさあーー、お前の彼女だろ??」


はあ?梓?

まさかっ。

梓が、メイドになるわけないじゃん。

「あ、いたいた梓‼めちゃくちゃ、可愛すぎ‼
美心と、二人で頑張ってね‼」

女子生徒は確実に梓、と呼んでいた。

「おい、あれ梓ちゃんだろ?
めちゃくちゃ可愛いよ‼」

男子生徒のそんな声を聞いても、頭はついていかない。
まだ、躊躇う様に教室前にいる女の子達に、話しかけるしかない。

俺は、勇気を出した。


「美心ちゃん!!」



ーーーー!!!!!!

それと、同時に振り向いた彼女は紛れもない梓だった。


< 190 / 242 >

この作品をシェア

pagetop