先輩の彼女にしてもらいました
「か、かわいいっすねー。いいなぁ。つばさ先輩は」

その彼は私の胸のあたりに視線を泳がせていたけど、後ろからつばさ先輩にポカっと頭をはたかれる。

「すんません、それじゃ先輩」

爽やかに笑って彼はすぐに体育館を去っていく。

「ごめんなさい、私がきたからあの人が帰っちゃったみたいで。それになんだか誤解してたみたいですね」

先輩と2人きりになってしまったので、ますますドキドキして目線を落として早口で謝っていた。

恥ずかしすぎて、彼の顔が見れない。

さっきは気づかれていなかったので、じっくり彼を見つめられたけど、目の前にいるととても無理。

「いいよ。そんなの。ん、どうしたの?大丈夫?今日もなにかあった?」

長身の彼が、少し身をかがめて、心配そうに私を覗きこむ。

「あ、はいまたクラスで少しあって。それでまたここにきちゃって。すみません、先輩が1
人じゃなかったからすぐに帰ろうと思ってたんですけど」

ほんとのことだけど、先輩に会わずに帰ろうとしたのはもう一つ理由がある。

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