先輩の彼女にしてもらいました
「彼氏、背も高いし、モデル級のイケメンじゃん、陸上やめたって聞いてびっくりしたけど、こういうことだったんだ」

その棘のある声色と表情に、一瞬ゾクッと背筋が冷たくなった。

「あ、アハハ。やだな、アキちゃんたら」

頬がヒクッとひきつるのがわかったけれど、どうしょうもなかった。

「ほら。もう行こう、アキ。邪魔しちゃ悪いだろ」

吉木くんが、アキちゃんの手を引いて立ち去ろうとするけど私とはまだ目を合わせない。

「蒼井さんは体調悪いから、じゃあこれで。さ、行こう」

先輩が私の手をギュッと握って引き寄せられる。

「じゃあまたね、すずな」

アキちゃんは、まだなにか言いたげだったけれど、吉木くんが彼女の手を引いて連れていく。

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